はじめまして。読書サークル新入生(学部3年)のタカです。
ブログを書くのが初ということで、
何を書いていいかわからないのですが、無難に好きな本を紹介したいと思います。
ショーペンハウアーの『幸福について』です。
この本は、「人生の究極の目標は幸福にある」という考えを人間生来の迷妄であると断言している一風変わった幸福論です。
そして、幸福について、「生存していないよりは明らかに好ましい状態」と消極的に定義し、幸福になるために重要なことは「自分が何ものであるか」であり、何を所有しているか、他人からどう思われるかは瑣末なことであると言います。
なぜなら、人間の幸福は、客観によって決まるのではなく、主観によって決まるからです。
だからこそ、陽気な気分でいられるように健康を保つことが重要なのだと言います。
この本は、常に暗い調子で書かれてはいますが、なるほどと思えるところやクスッと笑えるところもあります。
人からの評価を気にし過ぎてしまう人や完璧を求め過ぎてしまう人がこの本を読むと気が楽になるような気がします。
最後に、印象に残った言葉を紹介します。
「陽気さが訪れたら、いつでも直ちに門扉を開放しなさい。「いま陽気さに来られたら困る」などということはないのだから。それなのに私たちは、あらゆる点で満足できる根拠があるかどうか、まず知りたがったり、陽気さのために真剣な熟慮と重大な配慮が妨げられるのではないかと恐れたりして、しばしば陽気さを受け入れるのをためらう。」
拙文にお付き合い頂きありがとうございました。