名古屋大学読書サークル

サークルメンバーがゆるりと記事を書くスペースです

アニメと漫画と読書体験

こんにちは、今回の担当は2年のjoeです。

 

 

忙しさにかまけて更新が遅れてしまいました、、天候のせいか気持ちもなかなか一体下向きになってしまいますね。。

 

さて、今回はアニメ・漫画と読書体験というタイトルをつけさせていただきました。というのも私、大学に入ってからいろんなことに手を出しすぎて読書に手が回らないという、読書サークル員としてはあるまじき生活を送っているのです。そこで、読書できないからダメなんじゃなく、アニメや漫画からも得るものがたくさんあるよということを証明すべく(?)このブログを書いていこうと思います。

 

①アニメ「氷菓

原作は米澤穂信の「古典部」シリーズ。アニメ版は京アニ制作です。アニメを中学生くらいに父親の勧めで初めて見、すっかりはまって小説へ、さらに他の米澤著作を漁るに至った次第です。

 

主人公の折木奉太郎は、「やらなくてもよいことはやらない、やらなければならないことは手短に」を心情に灰色の高校生活を送っている(つもりの)高校生なのですが、ひょんなことから古典部という謎の部に入部し、日常起こる些細な謎を解いていくというストーリーです。好奇心の権化ともいえる同級生、千反田えるに翻弄され、貴重な可処分エネルギーを消費しつつ謎に挑みます。古典部部員は、折木の中学からの同級生2人と千反田の4人で(そんな気の置けない仲間がいる時点ですでに灰色ではないと思うのですが)、

さすが京アニというべきでしょうか、その美しい作画は見る者を神山高校に引き込むかの如く。高校が男子校だった私はこのアニメで高校生活を追体験したといっても過言ではありません。

しかし、アニメでは風貌が高校生だからよいものの、小説を読むとおおよそ高校生らしからぬ難解な日本語を多用するもので(その違和感がまた良いともいえるのですが)、米澤穂信のエッセンスをたっぷり感じ取ることができます。

小説とアニメ、どちらも素晴らしいと感じる作品のうちの一つだと思います。

 

②アニメ・漫画「ぼのぼの

こちらもなぜか父親が録画していて知った作品です。

主人公はラッコのぼのぼの。単なる幼児向けアニメと思って舐めてはいけません。大人でも考えさせられる深いメッセージ性がある(ような気がしないこともない)のです...

というのはかなり深読みしすぎておりますが、単にこの緩い感じが非常に気に入っています。とんちんかんな発言のぼのぼのとせっかちでいたずらっ子なシマリスくん、いじめっ子だが根はやさしいアライグマくんの日常が描かれているのですが、ぼのぼのの身の回りに対する疑問は私たちとは一風変わった視点を感じることができます。

「あぁなつだなあ」と思ったとき、皆さんはどういう気持ちになるのでしょうか。ぼのぼのは「わくわくして、ちょっと走ってみたくなる」と自問自答します。そして、みんなはどう思っているのだろう、と森の動物たちに聞いて回るのです。

特に新しい発見があるわけでも、なにか答えがあるわけでもありません。ですが、些細なことに関して僕はこう感じる、みんなはどうだろうという子供のような感性が、日常を色鮮やかにしてくれるのではないでしょうか。きっと著者のいがらしみきおさんはきっと普通の人は気づかないようないろいろなことに気づく方なのだろうと思います。

実はアマゾンプライムビデオで視聴することができるので、課題に追われて疲労困憊の皆さん、ぜひ見てみてください。

 ↓偶然古本屋で見つけたものです。こちらもおススメ

癒されたい日のぼのぼの (竹書房新書)

癒されたい日のぼのぼの (竹書房新書)

 

 

以上、漫画・アニメに関するお話でした。役に立つから、語彙力を増やすためとかしこぶって読書をするのも悪くないですが、たまには感性の赴くままに作品を手に取ることがあってもいいと思っています。

 

P.S.私はぼのぼのの妄想の中に出てくる「しまっちゃうおじさん」というキャラがなぜか好きでたまりません。