名古屋大学読書サークル

サークルメンバーがゆるりと記事を書くスペースです

本が読めない

由々しき事態です。

仮にも読書サークルに入っている人間の発言とは思えませんね。

 

実を言うとサークルに入る前からわりとこの状態ではあったのですが、講義が忙しいとかお金がないとか図書館に行く時間がないとか適当な理由をつけて「読みたいけど環境が許さないだけ」と目を背けていました。

前回ブログ記事を書いたのが5月ですからもう半年以上たったわけですが、今日までに読みきった本は2冊ほど、挫折して中途半端になっている本が4~5冊程度です。ほんとうは図書館に行く時間も(本を買うお金も)本を読む時間もあります。

本が好きで寝食を忘れて目に入る本を片っ端からモリモリ読んでいた日々はどこへ…

 

でも、私以外にもこんな状態になってる人はいると思います。そこで、今まで聞いたことのあるいろいろな人の本との付き合いを思い出しながら、本の虫に戻るリハビリを考えてみました。本はともだち、怖くない!

 

 

1.本の効能を信じる

有識者(※1)の間で経験則的に言われていることですが、ベッドや勉強机など普段よくいる場所の近くの床面に本を水平に積み上げることで、本に含まれる知識や思想や世界観が漏れ出し遠赤外線の如くジワジワと浸透してくるという効能があります。表紙を上向きになるようにそろえホコリを定期的に払うとより恩恵にあずかれるそうです(諸説あり)。

とりあえず何かしなければという場合取り組みやすいですね。積むだけで本は実益を兼ねたインテリアに早変わり、いつも近くに置いてあるとなんだか賢いような気分になってきます。これが効能か。

ホコリを払っているうちに、あれ、この本途中まで読んだままになってたな、どういう展開だったかな…ぺらぺら……

ここまでくればしめたものです。

たくさん積んでおけば、地震が来て突然終わりの時を迎えても本に埋もれて死ぬことができるかもしれません。

 

 

2.一度読んだ本を読む

読み始めさえすれば読めるのに、なぜ読まないか。それは、必ずしも毎回満足できるわけではないことを考えてしまうからではないでしょうか。

そこで、前に読んで面白かったけど展開やトリックを忘れてしまった本、読むほど味がでてくるスルメ本ばかりを引っ張り出してきて読んでいけば、そのうち本を読もうと思い立ってから読み始めるまでに余計な考えや動作が挟まらなくなるのではないかと考えました。

 でもこれでは殆ど普通に本を読んでいるではないかということになります。ここまでできるのであれば本の虫まであともう少しでしょう。もっと初期にやれることはないのか。とりあえずそこら辺の本を積んだあとで気軽にやれることは…?

 

 

3.朝一で図書館/本屋/古本屋へ行く

朝一で、しかも一番近所にあるところへ行くのが大事です。できれば丸一日暇な日がいいですが、難しいなら半休の日でもよいでしょう、とりあえず最初に立ち読みをするところから始めてみようというわけです。家で積んである本は絶賛稼働中(1.を参照)ですから、持ってる本の題名だけ覚えてあとは一旦忘れてしまえば大丈夫。気ままに立ち読みをして、面白そうなら何冊か買ったり借りたりしてさっさと家に帰れば、興味が薄れないうちに読んでしまえそうな気がします。

店や図書館に並んでいる本は家にあるものより魅力的に見えますよね。その魅力のまま手を付ければ読んでしまえるのではないでしょうか。その日中に読み終わらなくても、平積みの群れに加えてやれば元気になんかいい感じの成分を放出し始めます。

雨や鬱で外出が億劫な日は、まるで店に来たようなわくわくした気持ちで部屋の本のホコリを払えば大丈夫。

 

 

4.メルカリに出す

これは一部の追い詰められた猛者やミニマリスト(※2)の荒業なので実際に使えるかどうかはわかりませんが、聞きかじった話をそのまま書きます。

まずは持っている本や買ってきた本をすべて適当な値段をつけてメルカリに出品します。そしていつ売れるかどうかひやひやしながらとにかく自分に本を読ませるのです。読んでいない本が購入されたら急いで読み切ってから発送します。メルカリで売れると言っても売り上げは元値より少なくなりますから、その分損をするのでその本を読む動機となるらしいです。そこまでしなくてもと思いますが、このスタイルが合う人にとっては自分に本を読ませられるし幾分かはお金が戻ってくるので良いのでしょう。何度も読み返したりしない人、人気の小説やビジネス書なんかをよく読む人には向いているかもしれません。

売り上げをつかって同じような人が出品している本を買えばメルカリをサブスクのように扱えると考えられるかも…?

 

 

さて、ここまで書いてきましたが、私が今からこれを実践しようとしているというだけで、こうすればうまくいくと言いたいわけではありません。

とりあえず暫くやってみて報告記事を書こうかなと思っています。

ほかにいい方法があるよという人は教えてください。

適当な論を捏ね繰り回してる暇があれば読めという人はぜひおすすめ本をください。

 

文:のみぞ

 

(※1)積読という形態の読書を嗜む人々。最近は電子書籍を使って肌身離さずバーチャル積読をする意識の高い人もいるという。

(※2)任意の本をいつどこでも入手できる普遍的リソースとみなすタイプの人々。所有にこだわらないことを信条とし、ゆえに生から解脱しかかっている。