こんにちは、くろやです。
ありがたいことに三回目の担当となりましたが、四月以降忙しさにかまけてほとんど新たな本に手を出せていなかったせいか、待てど暮らせど全くよいネタが思い浮かびません。
そこで、今回はこれまでとは趣向を変え、本の内容ではなく本のお供について書いてみようと思います。
ずばり、今回のテーマは栞です。
栞とは、読み始めた本を一端閉じなければならないとき、読んでいておおっと思ったページを覚えておきたいときに挟んで目印とするために使用されるものを指します。
日々課題やバイトに追われ、一冊読み切れるほどのまとまった時間をなかなか作れない大学生にとっては、特に重要アイテムといえるでしょう。
さて、本のページに挟まれ目印となるというシンプルな用途に反し、栞には存外に様々な種類があります。
今回はそのうちのいくつかを取り上げ、自分の独断と偏見に基づき、装飾性、手に入れやすさ、無くしにくさの三項目で評価してみました。
特に知識もない人間の身勝手なたわ言ですので、いやいやちょっと違うんじゃないかと思うところがあっても許して頂けると幸いです。
1,ひもタイプ
装飾性:★☆☆ 手に入れやすさ:★★☆ 無くしにくさ:★★★
まず、本を買うと自動的についてくるタイプのものから、「栞紐」「スピン」とも 呼ばれるひも状の栞を取り上げます。
洋装本が輸入され始めた明治時代から存在し、昔は岩波文庫をはじめ多くの会社の文庫本に取り入れられていたようですが、工程やコストが余分にかかることからだんだんと廃止され、現在は新潮文庫とハードカバーの本でしか見ることができなくなってしまいました。
ただ、本に直接貼り付けてあるため、無くしにくさは折り紙付きです。
自分は管理が悪くすぐに栞をなくしてしまうので、実際についてきたとき一番ありがたいのはこのタイプであったりします。
他社の文庫シリーズにも栞紐が復活することを願いつつ、次の項目に移ってゆきたいと思います。
2,紙タイプ
装飾性:★★☆ 手に入れやすさ:★★★ 無くしにくさ:★☆☆
栞紐の廃止後代替品として取り入れられ始めたのが短冊状の紙の栞です。
本にくっついている栞紐とは異なり、ページの間から滑り落ちてしまったり、他の物に押されて鞄の中からくしゃくしゃになって発見されたりという紙製ゆえの事故が起きやすいのが弱点となっています。
ただ、ほとんどの出版社の文庫シリーズに採用されている上に、フェアや季節に合わせてちょくちょく内容が変わることがあるので、気に入ったものを集めて違いを比べるという楽しみ方もあります。
自分は特にマザーグースの一説と小さなイラストが描き込んであるものがお気に入りで、見つけるたびに取っておいていました。
本のいわば付属品であり、狙って手に入れることができる訳ではない分、偶然気に入ったものに出会えた時の嬉しさは格別です。
次に紙のしおりを手に入れた際は、ぜひ少しだけ気にして見てみてください。
3,買って手に入れるタイプ
装飾性:★★★ 手に入れやすさ:★☆☆ 無くしにくさ:★★☆
少し乱暴な分類にはなりますが、本についてくるのとは別に自分で手に入れるタイプの栞についてこの項で無理矢理まとめます。
雑貨屋さんやお土産屋さんで売られている金属や木製の栞は凝っていて美しいものが多く、思わず目を惹かれてしまいますよね。
また、ページに引っ掛けられるツメがある、マグネットがついていてずれにくくなっているなど、上の付属タイプにはない機能性を兼ね備えているものがあることも魅力的です。
探すための労力やお金を払わなければならない点が難点ですが、苦労して手に入れた分愛着が生まれ、無くしにくくなるという利点もあります。
それでも無くしてしまうので自分ではめったに買うことはないのですが、おみやげで貰った栞などは、使わずとも飾っているだけで楽しい気分になれます。
実際に使わなくても楽しめるのが、買って手に入れるタイプのしおりの強みの一つかもしれません。
4,自分で作るタイプ
装飾性:★★★ 手に入れやすさ:★☆☆ 無くしにくさ:★★★
手に入れる手段は買うだけにあらず、手で作られた栞の存在も忘れてはいけません。
自分好みのものを選べるという共通点から、強みと弱点は買って手に入れるものと似通っていると考えましたが、ただ一つ、手に入れるための労力とそれに伴う愛着だけはこちらが上の場合が多いように感じたため、「無くしにくさ」を少し高めに評価しました。
どれだけ愛着があっても無くすときは無くしてしまうものだと思うのですが、作った時や渡された時の思い出分の加算といたしました。ちょっと乱暴な理論ですね。
5,番外編
〇ふせん
一冊に複数枚を同時に用いることができる、文字を書き込めるのでちょっとしたコメントも付けられる、という利点があります。
一方、やはり本に糊が付いてしまうのを避けられないため本を汚してしまう、図書館の本に間違って張り付けたりすると返却時にカウンターの職員さんに激怒される、というデメリットがあります。
便利ですが、使う本はかなり慎重に選ばなければなりません。
〇カバーのそで
周りに挟めるものがどうしてもない時、最終手段として本のそでを該当ページに挟んでしまうという手もあります。
ただたとえ短時間のみの使用でもそでに折った跡が残ってしまうことが多いので、気になる人はあきらめて本をそのまま閉じてしまった方が賢明でしょう。
ということで、以上が栞の種類及び、独断と偏見に基づく評価まとめでした。
私見が入りまくりなうえに結局何を言いたかったのかが全く分からない文章が出来上がってしまいましたが、普段あまり目を向けない栞について調べたり考えたりするのは新鮮で、思っていた以上に楽しかったです。
もし興味を持っていただけましたら、ぜひ皆さんも自分だったらどう評価をつけるかどうかを考えてみてください。
それでは。
文責:黒谷