名古屋大学読書サークル

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名大祭の古本市に四日連続で通おうとしたが断念した

名大祭がありましたね。

2年ぶりのオンサイト開催、楽しかったですね。

そんな名大祭には古本市がありますね。

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四日間開催で随時品が入れ替わり、掘り出し物があるかもしれない......つまり四日連続行くっきゃないということです。

 

 

ーーこれは四日連続古本市に行こうとして普通にギブアップした人間の記録である。

 

 

1日目

13時開始とのことだったのでその5分前くらいに会場に行ったら、すでに多くの人が本を物色していた。そう、戦に卑怯もラッキョウもないのである。高校時代に「受験日は同じだけど、スタートダッシュはいくらでも早く切れる!」みたいなことを言っていた教師及び塾講師を思い出した。あの時は定型文しか吐けないゴミと思ってごめん。実際ゴミだったけどな。そして目の前に繰り広げられてる現状もゴミだわ。そう、真面目に定刻通りきた私がバカだった! というわけで正直者が損する社会に復讐するため、明日は早めに行く。

 

それはそれとして、目の前の戦いに勝たねばならない。すなわち、目当ての品を敵より先に確保する必要がある。そのために基準をある程度事前に決めておいて、その基準に合う作品は機械的に手に取ることにしていた。私に抜かりはない(?)

そしてその基準とは、

 

岩波文庫、又は講談社文芸文庫の本であること

 

である。この二つの文庫の本は、なぜだか知らないが(多分売れないから)高額なので、とてもじゃないが新刊で買うと破産してしまうからである。あと岩波は絶版もちらほらあるので。あ、あと新潮社の純文学書き下ろし特別作品と書き下ろし新潮劇場も欲しいかも......などと考えているうちに、人は中古本を買い漁る悲しい生き物へと変貌を遂げるのだ。ザムザもびっくり。

 

 

 

戦果

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エキゾチカ 中島らも

ホフマン短編集 ホフマン

外套・鼻 ゴーゴリ

ティファニーで朝食を カポーティ

群狼の旗 夢枕獏

日本列島七曲り 筒井康隆

ヨーロッパ・古城の旅 井上宗和

Lotta Wennäkoski のCD

永沢君 さくらももこ

 

計 ¥1,000

 

ホフマン、ゴーゴリカポーティを安く買えてニッコリ。安いとたくさん買っちゃうね。ダメだね。

中島らも夢枕獏筒井康隆さくらももこあたりは完全に自分の趣味である。永沢君は昔読んで本当に面白かったので、買えて嬉しい限り。

そんでもって海外行きたいな〜と思っていたらヨーロッパの古城の本を無意識に買ってしまった。蛍光ペンで地名に線が引いてあったりして、きっと前の所有者は妄想ヨーロッパ旅行でもしたんじゃないだろうか。そう思うとなんだか心が弾む。

Lotta Wennäkoskiはフィンランドの現代作曲家で、作曲者も作風も全然知らないで買ったのだが、非常に良い内容だった。これだからジャケ買いはやめられない!

 

2日目

昨日は早めに行こうと思っていたが、実験とかやっていたら普通に無理だった。己の勤勉さが憎い。実験計画が下手くそとかではなく、勤勉さが。

 

戦果

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現代有機化学第六版 上下 ボルハルトショアー

生命の起源と生化学 オパーリン

花を咲かせるものは何か 瀧本敦

アンクル・トムの小屋 上 ストウ夫人

小栗虫太郎集 小栗虫太郎

私設博物誌 筒井康隆

黒猫・黄金虫 ポー

酔いどれ船 北杜夫

るきさん 高野文子

花咲ける孤独 山田花子

清水碩二 Memorial Recital

管弦乐金曲集

合計 ¥2,200

 

たまには専門書を読むのもどうかしら、と思い生命科学にまつわる本をチョイスした。

アンクル・トムの小屋と山田花子は普通に買うとマジで高いので、安くて良かった。そして山田花子! 大学祭の古本市に出るとは驚きだった。まあまあレアです。

かねてから小栗虫太郎黒死館殺人事件を読んでみたかったのだけれど、手に入れたことでついに夢が叶いそう。

筒井康隆、ポー、高野文子は安定ですね。

そして目当ての純文学書き下ろし作品もあった。北杜夫作品を読むのは10年ぶりで楽しみ。

CDはとにかく変わったものを買おうと思い、中国語で全然読めないCDと全然知らない人の私家版CDを買った。

 

3日目

2年ぶりの大学祭が楽しくて、徹夜してしまった。小学生か? しかし体は普通に大学院生なので限界を迎えていた。

 

戦果

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日本の労働組合運動1 労働組合運動の根本問題

トルコ民族主義 坂本勉

魯山人味道 北大路魯山人

讃美歌

計 ¥500

 

3日目は追加補充がそんなになかったので少なめ。

割と思想が強めのチョイスにしてみたが、皆さんはどう思うか。

「讃美歌」は讃美歌の楽譜が大量に載っており、資料として最高。

 

 

 

......ここでギブアップ。

計23冊3CDという結果に終わりました。

 

元々四日連続で通う予定だったのですが、

「一度にこんなにたくさん本買っても読めない」

「徹夜明けで明日大学行くのはしんどい」

「普通にお金がなくて死にそう」

という理由で正気に戻ったので、ここでやめました。

年に一度の大学祭、来年(他大学の皆さんは今年)は皆さんも正気を失ってみてはいかがでしょうか。

 

書いたひと:榊原