こんにちは、くろやです。
ネタが切れ、何を書こうかと考えたのですが、暑さと眠気におされなにもいい案が出なかったため、今回は最近読んで印象に残った本についてつらつらと書いてみようと思います。
①麻耶雄嵩『メルカトルかく語りき』
超人的推理能力を持つが性格に難ありの銘探偵メルカトル鮎と、彼に振り回されているだけに見えて解決した事件をちゃっかり飯の種にするしたたかさをもつ作家美袋三条のコンビが事件を解決(?)してゆく短編集。
印象的だったのは、探偵のあまりの倫理観の無さである。自らの利益や楽しみのためならば、せっかくたどり着いた真実を公表しないばかりか、捻じ曲げることも辞さない。被害者どころか加害者までもがなんだか不憫に思えてくるほどの自由人っぷりである。
しかも、驚くべきことに、この倫理観の欠如はワトソン役の相棒にまで及んでいる。相棒美袋は探偵メルカトルの奇行に一応苦言は呈しているが、彼は同時に「小説の種になるから」「面倒くさいから」といった理由でそれを容認しているのである。
思い描いていた探偵コンビ像から大きく外れているため、読んだ当初は驚きが勝ったものの、読み進めるにつれ二人の予想外の振る舞いがくせになってしまった。
ちょっと変わった推理小説を読んでみたい人におすすめである。
②村上龍『料理小説集』
家にいるのにまともなご飯を作れない孫を案じる祖母から「少しは料理の勉強でもしなさい」というありがたい言葉と共に贈られた一冊。
料理の手順の教本とするように与えてくれたようだが、実際には製作過程ではなくその料理を「食べた」時のエピソードに焦点が置かれていたため、あまり料理の参考にはならなかった。
ただ、世界中を飛び回る映像作家という主人公の設定からか登場する料理はとても国際色豊かで、このような時期ながら世界中を旅しつつ現地の料理を楽しんでいるような気分になれた。
さらに、料理に仮託されたエピソードは家族とのこと、故郷のこと、友人付き合い、恋愛といった多様なジャンルにわたり、中には身につまされるようなはなしもあった。
異国の料理に触れてみたい人、また切ないエピソードが読みたい人におすすめ。
③藤本タツキ『チェーンソーマン』
悪魔とデビルハンターとの闘いを描いた物語。
登場人物の一人であるマキマさんのビジュアルに惹かれ、去年の夏ごろからコツコツ集めて先月やっと9巻までたどりついたものの、あまりの展開に中々次の巻を手に取る勇気が出ない。せめてアニメが始まる前までには追い付きたい。
あまりグロテスクなシーンに抵抗がない人、アクション漫画が好きな人におすすめ。
以上です。
面白くもないただの紹介になってしまい申し訳ないです...。
もし興味を持ってもらえた本がありましたら、ぜひ手に取ってみて頂けると嬉しいです。
それでは、お粗末様でした。
(文責:くろや)