本にかけるお金があるなら映画を見る/おしゃれランチを食べる/別の趣味に使う…という人も多いと思われる昨今。
できれば新品を買うのがいいんだろうなあ…と思いつつ自分も古本屋ばかり行っていますし、そもそもあまり本を買わなかったりします。
出版業界の不況が言われるようになって久しい(要出典)んじゃないかと思いますが、今回はそんな業界とバイト先の書店に追い打ちをかけるべく無料で合法的に本を読めるサイトを紹介しようと思います。ごめん、店長。
さて、合法的に無料で読める本(特に小説)というものは、①著作権が生きているけど著者が小説サイトや個人ページで公開しているものと②著作権が切れたためにフリーになって堂々と公開されている小説とに大別されると思います。
サークルの雰囲気を見るに前者はお口に合わない人が居そう(偏見)なのと、そもそも趣味の創作物が多いため、内容的にネット小説というジャンル(or文化)という扱いをした方がよさそうなので今回は触れません。気になるひとは手始めに「カクヨム」「小説家になろう」「Pixiv」「アルファポリス」などを検索して玉石混交の創作小説界隈で発掘作業をしてください。はまると結構楽しいです。かけた時間に対して得られる成果が少ない気もしますが、玉を見つけた時の達成感はなかなかのものです。若干マニアックですが個人ページなんかも探すと面白いです。発掘が面倒くさい人は「おすすめ ネット小説」「おすすめネット小説 (ジャンル名)」などで検索すれば早いと思います。いわゆる”なろう系”ではないタイプの良作(※1)もたまに見つけることができます。
閑話休題。前置きが長くなりましたが、今回の記事のメインはこれです
いや、ご存じの方も多いでしょうけど、これすごいんですよ。使ったことがない人はぜひ一度覗いてきてほしい。
ちゃんとリンクを埋め込んでおきましたので、別タブで開いてください。
開きました?
開いてください。
はい。読者の皆様はインターネットネイティブばかりでしょうからそれほど説明はいらないと思いますが、作者の名前や作品名を五十音の索引やgoogleページ内検索からたどることができます。
かの有名な「源氏物語」は与謝野晶子による訳がでています。谷崎潤一郎による訳は作業中になっていて今は読めませんがそのうち公開されるのではないでしょうか。
試しに太宰治の作品を調べてみれば旧字旧仮名と新字新仮名の両方が公開されている作品もあり、このような重複含め274作品が公開中です。ずっしり。
青空文庫 分野別リストをクリックすると図書館に行った時のように分類で調べることもできます。数は少ないですが児童書もあるんですね。
どれから読もうか迷う人はこのページからリンクに飛んで読み始めるのもいいと思います。
いや、すばらしいですね。すばらしい。(語彙力の消失)
何が素晴らしいってこれが有志の方々によって管理されていることです。この時代に広告が一切ついていない個人ページも珍しいですし、分類や管理もしっかりとされていて書籍に対する愛と熱量を感じます。いやぁ良い。
運営についての項ではコンセプトが以下のような書き出しで記されています。
電子出版という新しい手立てを友として、私たちは〈青空の本〉を作ろうと思います。
青空の本を集めた、〈青空文庫〉を育てようと考えています。
青空の本は、読む人にお金や資格を求めません。いつも空にいて、そこであなたの視線を待っています。誰も拒まない、穏やかでそれでいて豊かな本の数々を、私たちは青空文庫に集めたいと思うのです。
著作権が切れていることが重要なのでどうしても古い文豪の作品がメインにはなってきますが、なかなか読みごたえがあっていいんじゃないでしょうか。
サークルの読書会の課題図書を探すときにも使えそうです。みんなアクセスできますから参加しやすそうですね。
これに類似した(?)サイトで面白いサイトがあるので、小説からは離れますが紹介させてください。
ばべるばいぶる
こちらは聖書のデータベースです。ただ聖書を読みたいのであれば他のサイトや街頭で無料配布している聖書をもらってきて読むなどいろいろな方法がありますが、このサイトのすごいところはさまざまな言語の聖書が収録されているところです。
アイヌ語の聖書までありました。
私はクリスチャンではなく聖書に関しては全く疎いので、様々な言語で記された聖書を眺めて面白がるためにアクセスしていましたが、もちろん日本語訳もありますから読むこともできます。
サイト主の方によるその聖書の背景等の「解題」も併記されていてよいサイトなのではないかと思います。
これら以外にもネットの大洋にはタダで読める本・小説というのが転がっているので気が向いたらネットでも本を読んでみてください。今回はあまり触れませんでしたがネット小説文化は成長中の領域なので、賛否ありつつも面白いものがまだまだあります。
それから、やはり最近の著作権が切れていない本は現物や電子書籍、オーディオブックなどの形で買ったり借りたりする必要があります(当然ですが)。そういう本はタダにしたければ図書館や友人に借りて、作者や出版業界を応援したければぜひお金を払って買って読みましょう。
あと最後にどうでもいい事ですが、今回太字を使ってみたんですがセンスないですね。胡散臭いまとめサイトのにおいがしてきそうです。ブログの書き方はしばらく試行錯誤してみようと思います。
自分に本を読ませる実験(※2)の続報はしばらくお待ちください。それではまた。
のみぞ
※1 布教のためにおすすめを貼っておきます。発掘、しようぜ
寿命3000文字-村崎羯諦 小説家になろう https://ncode.syosetu.com/n0112gc/
寿命30000文字-つこさん。 小説家になろう https://ncode.syosetu.com/n4306ge/
寿命3000文字のオマージュ作品。ぜひセットで読んでほしい。ほかにもオマージュが作られています。こういう広がり方があるのがネット小説のいいところですね。
※2 この記事のこと