名古屋大学読書サークル

サークルメンバーがゆるりと記事を書くスペースです

月見れば…

どうも、最近就活などでパンプスを長時間履いて歩いていたら無事腰を痛めた佐和子です。

 

「月見ればちぢにものこそかなしけれ わが身一つの秋にはあらねど」

 秋の月を眺めてていると、様々と思い起こされ物悲しいことです。秋はわたしひとりだけにやって来たのではないのですが。
100nin1.info

最近、寒くなってきましたね。特に朝と夜。百人一首の歌にも詠まれているように、日が落ちるのが早くなって寒くなると、どことなくもの悲しい気分になってしまいます。秋になって寒くなると気分がやさぐれてしまうという人も多いそうですね。もう秋分の日、少しずつ来る冬に備えていきましょうね。(なんだかサザエさんの次回予告みたいな冒頭になってしまった)

 

さて、今日私が紹介したい本は、「料理人達の饗宴ー西洋料理のルーツを探るー」という本です。

料理人たちの饗宴

秋も、月も、百人一首も、全く関係ありませんね、ハイ。

(食欲の秋ともいわれるので、一応つながりはあるかな?)

 

ざっくり内容を説明すると、

・フォークがなぜあの形になったか

・シーザーサラダの誕生秘話

・マカロンの由来

・ヨーロッパの知られてないけどおいしいお菓子とその誕生秘話

などが書かれた、ヨーロッパ料理・お菓子のトリビアを集めた本です。

 

この本、文章の書き方がとにかく上手くて、トリビア本というよりは、短編集を読んでいる気分になってきます。登場人物の感情が台詞によく表されていて、読み手を引き込んで、あっという間に時間がたってしまいます。また、トリビア一つあたりの分量が本当にちょうど良い。わかりやすいけれども結構詳しく時代背景も書かれていて、表現にも歯ごたえがあって、読んでいて飽きない。ポテトチップスがパクパク食べれてしまうように、どんどん次のお話を読みたくなってしまうんですよね。普段活字読むのが苦手という人でも、この本は自信をもっておすすめできます。話題も興味持ちやすいですからね。

 

私がこの本に初めてであったのは、確か中学校の時でした。中学生の私にもわかりやすく、とても面白かったと記憶しています。中学校時代に読んで、今でも覚えている数少ない本の一つです。

 

そしてこれは全く関係ない話なのですが、中学校時代に模試ってやるじゃないですか。あの国語の問題に出てくる物語文のお話面白すぎではないでしょうか。続きが気になってテストどころではなくなったのはきっと私だけではないはずです。その辺のインターネット広告より宣伝効果がある気がして仕方ありません。私は中学校時代、重松清にドはまりしていた時期があったのですが、あれはどう考えても国語の模試のせいですね。国語の模試の物語文、出典は重松清、梨本アリエ、中沢けいあさのあつこあたりが相場だと決まっていた記憶があります。

 

気がついたら夏休みらしいこともしないまま夏休みを終えようとしていて軽い絶望を感じた夜に、思い出話をつらつらと書いたところで、今回はこの辺にしておきます。

次回乞うご期待。ごきげんよう

 

 

 Wie? Ein großer Mann? 

 Ich sehe immer nur den Schauspieler eignen Ideals.

Freidrich Nietzsche

 何?偉大な人間だって?

…俺には奴らの理想とやらを演じる猿芝居の役者にしか見えんが。

 フリードリヒ・ニーチェ