名古屋大学読書サークル

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人生の夏休み

「大学は人生の夏休み」なんていう言葉をどこかで聞いたことがあるが、これは言い得て妙だと私は思う。

ここでいう「夏休み」とは、ただただ涼しい部屋でボケーっとして過ごして、終盤に差し掛かって焦って課題に取り掛かるという誰しもが一度は経験したであろう夏休みではなく、課題・部活・旅行etc様々なことに取り組んで充実した「夏休み」を指しているものとする。

つまり大学生のうちにいろいろ挑戦すべきだということを言いたい。

 

さて、今はそんな「人生の夏休みの夏休み」である。いろいろ挑戦すべき期間の中でも特に挑戦すべき期間というオーバーヒートを起こしてしまいそうな時期。もう大学生にとっての夏休みも半分が終わったわけだが、「あなたは何か挑戦しましたか?」「有意義な時間を過ごせましたか?」と問われたら「否」と答えざるを得ない。

テストは8月頭までめり込んできて、ようやくそれを終えた達成感・解放感に今の今まで浸ってきた。長すぎないか?というツッコミには返す言葉がない。

一応夏休みに入る前に「今夏やることリスト」なるものを作成したが、あの時のモチベーションは7月に置き忘れてきてしまった。

 

その理想を綴ったリストの中に「読書」も入れておいたのだが、これはどういうわけか順調である。逆にいえばそれ以外(勉強等)はまったく進んでない。やはり夏休みには「後悔」がつきものである。もう一度8月頭に戻って、充実した夏休みを再度送りたいものである。

そういえば最近読んだ本にタイムリープものがあったな(強引)。

 

『四畳半タイムマシンブルース』(著者:森見登美彦 原案:上田誠

https://www.kadokawa.co.jp/product/322002000899/

www.kadokawa.co.jp

これは私と同じように自堕落な日々を送る恒例大学生たちのお話である。ひょんなことからエアコンのリモコンを機能停止に追い込んでしまった主人公たち。エアコンが使えなくなり灼熱と化した部屋の隅にタイムマシンを見つける。タイムマシンを使い、リモコンを復活させるべく壊してしまう前に戻ろうとするが、そこであることに気づく...

 

おバカなドタバタ劇が非常に愉快でテンポもよく、ページをめくる手が止まらなかった。せっかくタイムマシンを手に入れたのに、戻るのがよりによってリモコンを壊した日というのがまたシュールである。

しかしいざ私がタイムマシンを手に入れたとして、いつに戻るのだろうといわれたら、確かに最初から何十年も戻るのは恐ろしいので性能確認として2,3日しか戻らないかもしれない。そののち夏休み初日に戻ろう。

 

今となってはもうどうしようもないので、残った日を満足に過ごせるように努めることしかできない。

 

執筆者:川辺